不徳のギルド 3巻まで
河添太一 (スクウェア・エニックス ガンガンコミックス)
まあまあ(10点) 2025年2月10日 ひっちぃ
ちょっと現代テイストのある独自なファンタジー世界で、小さな街のガードとして高卒で就職して魔物を倒してきた青年キクルは、異性との出会いを求めてガードをやめて大学に入ろうとするが、ギルドはそれを引き留めるため次々と女性冒険者をあてがってくる。ファンタジーマンガ。
以前アニメ化されたのを見て、ダメな女の子たちが出てくるギャグファンタジーものとして暁なつめ「この素晴らしい世界に祝福を!」のようだと思ってすごく期待していたのだけど、エロ全開で内容が薄くて見ていられなかった。それでもまだあきらめきれずにこの原作マンガのほうを見てみたのだけど、やっぱりアニメと似たようなものだった。
ファンタジー世界なのに「高卒で就職」大学には「ヤリサー」ならぬ「狩りサー」があって、主人公の青年キクルはそういったものにあこがれていったんガード(衛兵みたいなもの?)を辞めて大学に入りなおそうとする。こういった世界設定はおもしろいと思うんだけど、いまの自分はそういったものを求めていなかったので軽くスルーした。
で、さっそくギルド職員から胸の大きな女性武闘家ヒタム・キャンを紹介されたのだけど、タイプがどうとか以前にこいつが本当に戦力になるのかと疑問に思い、とりあえず簡単なクエストに一緒に出かける。そこでこいつの天然ドジっ子ぶりと、不思議なフェロモンのせいなのか魔物たちがエロいことをしようとしてきて、むちゃくちゃな目にあってしまう。
というわけでこの作品は、出会いを求めていると言いつつも生来の堅物である青年キクルが、とにかく自分はガードを辞めたいんだと自分がいなくなっても街がやっていけるよう後継者として女の子たちを育てようとするも、まったくうまくいかなくてどんどん泥沼にハマっていくというドエロくて愉快な物語なのだった。
週刊少年ジャンプの長谷見沙貴・矢吹健太朗「ToLoveる」とかのような少年誌のエロ枠の作品らしい。というかもっと過激で、本誌掲載時には黒塗りとか規制だらけとのこと(Wikipediaより)。自分はこういうエロはちゃんと18禁の成年コミックで楽しみたい口だし、特に一人目のヒタム・キャンことひたむきちゃんみたいな、いかにもまじめな健康優良児の女の子がもだえるのを見ても興奮しないどころか萎えてしまってダメだった。
その後も次々といろいろ未熟な女性冒険者を押し付けられる。お金にがめついロリっ子白魔術師メイデナ、なまけものの黒魔術師トキシッコときて、四人目の狂戦士ハナバタが自分的にはめっちゃウケた。こいつはピンチになるとバーサーク(狂戦士化)して暴れまわり、その間の記憶がないのでさぞかし凶暴にふるまっているんだろうなと恥ずかしがっているんだけど、確かに狂ってることは狂っているものの全然本人の想像と違っていたのでギャップに吹いた。エロまったく関係なし。こいつ好き。
その後も結構ダラダラと話が続き、ストーリーはあってないようなものだったので次第に飽きてきた。
ギャグはしっかりおもしろいと思う。自分はいまギャグよりストーリーを求めているのでそんなにひかれなかったけど、笑いたい人にはいいと思う。
絵はかわいくてエロくてよかった。でも正直、このタイプの絵のタッチでエロいのはやめてほしいなあと自分的には思った。そこがいいっていう人もいそうなので好みでしかないと思うんだけど。唾液が糸を引いていたり、汗が体をつたったりしている。
いろんな女の子が出てくるので、キャラ的には誰かしら好きになれると思う。あとはストーリーが薄味でも気にならなければ読むといいと思う。
[参考] https://manga.nicovideo.jp/ comic/ 32124
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