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  • シヴィライゼーション・レヴォリューション(Nintendo DS版)

    サイバーフロント、Firaxis Games、2K Games

    まあまあ(10点)
    2010年9月19日
    ひっちぃ

    コアなシミュレーションゲームファンが最も素晴らしいゲームとして挙げることの多いシヴィライゼーションシリーズを、家庭用ゲーム機向けに洗練させたもの。プレイヤーは地球上の一つの文明を選んで指導者となり、資源の分布状況を見ながら都市を作る場所を決め、技術や文化を発展させ、他国と交渉したり戦争したりしながら地球の覇者を目指す。

    私は本シリーズを2から現在最新の4までプレイしていて大好きなのだけど、この家庭用ゲーム機向けの亜流には当初まったく関心がなかった。あるときネット上の友人と、どんなゲームが好きでお勧めかという話が出たときに、このシヴィライゼーションシリーズを挙げたら、その友人がこのレヴォリューションのしかもDS版を買った。でもその人にはどうやらこのゲームは難しすぎたみたいで、しばらくして状況を聞いてみたら「神棚に供えた」と言っていたので投げ出したのだろう。中古ながら安くない値段で買ったであろうことを思うと気の毒に思った。半ばそんな罪悪感から、私自身もプレイしてガイドでも出来たらいいかと思って買って遊んでみた。

    いかに家庭用ゲーム機向けにしたとはいえ、向こうの人が作ったので絵がエグい。ゲームのパッケージにはまるで日産のカルロス・ゴーンのような顔をしたナポレオンがこちらを睨んでいる。

    Nintendo DS版なので画面が狭い。最初こんなので本当にゲームになるのか不安だった。一方でタッチペンでも操作できるのはありがたい。十字キーだけでも十分操作できる。どのキーを押せば情報を切り替えることが出来るのか把握していくうちに、それほど不自由は感じなくなっていった。

    労働者がいないので、ちまちまと労働者を操作する必要がないのはありがたかった。まあ大抵私は面倒なので3や4をプレイしていたときは労働者の操作を途中から全部自動化しちゃうんだけど、攻略サイトなんかを読むと難易度が上がるにつれて色々切り詰める必要があるためか手でいちいち操作しなければならないみたいでうんざりしていた。都市と都市の間を道路で結びたいときなんかも、都市と都市を選んでコマンド一発で即敷設できる。

    本シリーズ名物のテクノロジーツリーもだいぶ簡略化されている。縦に五行ぐらいしかない。横方向はスクロールさせないと見れず見通しがつけづらいので、結局私はほとんど適当に選択していった。ちゃんと政治体制もあるし、シヴィライゼーションならではの深い知性を感じさせる「アルファベット」「大量生産」などのテクノロジーも残っていた。

    私は難易度レベル「国王」でプレイした。このレベルだとCPUがインチキをしないのだったと思う。ただ、このぐらい複雑なゲームになるとCPUをいくら作りこんでも人間様には勝てない。でもルールを把握できてなかったら負けてしまう。だから初回プレイだけど気合を入れて挑戦してみた。しかし、DSだからなのかCPUは予想していたより弱く、あっさりクリアできてしまった。

    運も良かったのだと思う。初回配置位置が細長い半島で、半島の付け根にある都市の防備さえ固めておけば余裕だった。ろくに外交しなかったので三ヶ国を敵に回してしまい、特に好戦的なモンゴルには手を焼いたけど、投石器や戦車の技術をいち早く手に入れて終始攻勢攻勢で制覇できた。共和制から途中で民主主義にしたら、相手国を追い詰めようとしても相手が和解交渉にやってきたら議会で勝手に講和されてしまうので、共産主義にしてバリバリ攻め立てた。うーん、ちょっと物足りない。結局ほとんど七不思議もどきも作らなかった(万里の長城とかアレキサンドリア図書館みたいな人類史上に輝く偉大な建造物を立てると自分の文明に大幅に有利になる)。

    携帯ゲーム機でも遊べるという点は素晴らしい。でもやはりこの手のゲームは腰を据えてプレイしたい。もっと難しい難易度レベルでクリアを目指して挑戦する気になれなかった。戦闘重視になっていて、ネットでの評価はサクサク遊べるというので悪くないみたいなのだけど、このシリーズの一番の魅力ってそういうところじゃないと思う。

    それよりも4で投げ出した「国王」レベルでのクリアに再挑戦したい。それなら拡張パックを入れたいのだけど、拡張パックが五千円ぐらいする。ソフト本体と拡張パック二つがセットになった製品が一万円で買えるのだけど、最初にソフトを八千円ぐらいで買った人にはちょっと納得がいかないと思う。ビヨンドザソードという拡張パックだけ買えば最新のルールで遊べるらしいのだけど、ゲームそのものが大きく変わるわけではないので躊躇してしまう。うーん。一度始めたらクリアまで二十時間以上は遊べるので、それを考えれば五千円ぐらい安いものなのだろうけど…。

    さて、初めてこのシリーズをプレイしようという人にとって、このシヴィライゼーション・レヴォリューションは果たして良い作品かと言われると疑問だと思う。この作品を遊ぶべきなのは、かつてこのシリーズにハマって遊びまくったもののいまはまとまった時間が取れない人で、なお良いのはそういった人が何人か集まってカジュアルに対戦することだと思う。一人で遊んだ場合に三、四時間程度で終わるらしいから、人数いるとそこまで短くはならないだろうけど十分対戦可能な時間に収まると思う。

    そろそろ5が出るようなのだけど、まだ日本語化までは時間が掛かるだろうから、いまなら安くなった4を手に入れて遊んでみることを勧める。とても複雑なゲームだけど、最初はやれることが限られているし、戦争をしなくても自分の文明を発展させることが出来るので、そんなにとっつきにくくはないと思う。でも、たとえば任天堂のファイアーエムブレムシリーズやピクミンシリーズなんかを遊んでいるような人が、このシヴィライゼーションシリーズに手を出すのはちょっと厳しい。

    [参考]
    http://www.cyberfront.co.jp/
    title/civ_revo/

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